神戸史学会『歴史と神戸』

 

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2017/05/13

『歴史と神戸』321号を発行しました

Tweet ThisSend to Facebook | by:NC管理者
56巻2号/歴史と神戸/もくじ
特集・新視角・ひょうごの中世史
戦国期摂津国多田地域における
塩川氏の領主化過程………………小山明彦(1)
但馬山名氏周辺の連歌
―いわゆる宗砌流について―……………………………片岡 秀樹(21)
尾芝静所著『静所詩鈔』について(上)
―『静所詩鈔』の概要紹介―………………………………三枝 正平(32)
江戸川柳による「平家物語」(7)……………………石川 道子(44)
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 新聞地域版を読む(20、43、49) 原稿募集(31)
 おわび(320号の田中隆夫さんの住所と校正について)
表紙・藤田年男


巻頭言
 神戸が開港一五〇年で盛り上がっている。一八六八年一月一日の開港で、本来の記念日は二〇一八年なのだが、神戸市は一年前倒しでさまざまな事業をしている。この「一年前倒し」は、決して今年市長選があるからではない。五〇年前からの慣例で、一〇〇年記念式典が満九九年の一九六七年に行われ、以降一〇年ごとに「前倒し式典」をしている。これは前年から機運を盛り上げようとしたという説や、六七年五月に東京で国際港湾協会総会があり、当時の神戸市長が議長を務めたためともいう。
また開港五〇周年は一九二八年に当たるが、式典は丸三年遅れて三一年五月に行われた。電気事業の市営化、市制施行三〇周年、水道拡張工事完成と須磨町編入などが重なったためだという。
節目にこだわらない鷹揚さを持っているのか。たまたまの偶然なのか。式典は五月。もうすぐだ。



編集後記 ▼小山さんの論文は、戦国時代の多田院(川西市)と筆頭御家人の塩川氏の関係を、中央政権の動向も視野に入れて論じた。小山氏によれば永正年間に細川氏によって多田院の権益削弱が行われ、塩川氏が細川氏と接近して力関係が逆転。塩川氏は天文十年から領主化、十八年に完遂したと主張する。
▼片岡さんの論考は、但馬の山名氏の周辺に伝わる地方の連歌について、紹介したものである。応仁の乱の西軍の将、山名宗全も連歌の向上に尽力したという。
▼三枝さんの論文は、江戸時代後期の加西郡の漢学者で漢詩人の尾芝静所の作品紹介。今回は中世史の特集だが、中世の連歌と近世の漢詩を組み合わせて文学史に関心のある方にも読んでもらいたい。
▼7回にわたった石川さんの川柳の連載が終わった。二〇一四年二月の突然の訃報から丸三年。著作集、古文書講座の冊子化に続く追悼事業も一区切り。さようなら。そして忘れない。     (大国)


16:03 | 刊行物